資格・検定

行政手続法

目次

第1章 総則

第2章:申請に対する処分

第3章:不利益処分/第1節:通則

第3章:不利益処分/第2節:聴聞

第3章:不利益処分/第3節:弁明の機会の付与

第4章:行政指導

第4章の2 処分等の求め

第5章:届出

第6章:意見公募手続等

第7章:補則


第1章 総則

第1条 目的等

 処分行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保透明性の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。
 他の法律に特別の定めがあればそちらを優先する。
(※透明性:行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであること。)

第2条 定義

  • 法令:法律、法律に基づく命令(告示)、条例及び地方公共団体の執行機関の規則(規程)
  • 処分:行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為
    • 申請:法令に基づき、自己に対し何らかの利益(許可認可免許など)を求める行為であり、行政庁の諾否の応答が必要なもの。
    • 不利益処分:行政庁が、特定の者名あて人として、直接に義務を課したり、権限を制限する処分。
      (適用除外:事実上の行為。申請の拒否処分、申請によりされた処分。名あて人の同意のある処分。許可等の基礎となった事実が消滅したとき。)
  • 行政機関
    • 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関
    • 内閣の所轄の下に置かれる機関、宮内庁、内閣府設置法に規定する機関
    • 国家行政組織法に規定する機関
    • 会計検査院若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められた職員
    • 地方公共団体の機関(議会を除く。)
  • 行政指導:行政機関が任務又は所掌事務のの範囲内において、特定の者に、一定の作為又は不作為を求める指導勧告助言などであって処分に該当しないものをいう。
    (※第32条で再定義されている)
  • 届出:法令により直接に当該通知が義務付けられている、行政庁に対し一定の事項の通知をする行為。申請を除く。
  • 命令等:内閣又は行政機関が定める以下の事項。
    • 法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む。)又は規則
      (※命令:政令、府令、省令、外局規則などの法規命令
      (※規則:地方公共団体の長等が制定する規則)
    • 審査基準(申請に対するの判断基準)
    • 処分基準(不利益処分の判断基準)
    • 行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項)
      (※審査基準、処分基準、行政指導指針は行政規則に分類され、国民を法的に拘束しないが、手続きが義務付けられている。)

第3条 適用除外

 申請に対する処分(第2章)、不利益処分(第3章)、行政指導(第4章)、処分等の求め(第4章の2)の適用除外

  • 国会議会の議決や同意・承認を得た上でされる処分。
  • 裁判所裁判官の執行等
  • 検査官会議で決すべきものとされている処分
    • 会計検査の際にされる行政指導(*)
  • 刑事事件に関する法令に基づいて検察官などがする処分と行政指導
  • 国税・地方税金融商品取引犯則事件に関する法令に基づいて、関係者(国税庁長官や証券取引等監視委員会など)がする処分と行政指導
  • 学校、講習所、訓練所、研修所などの一般的な処分と行政指導。(※部分社会の法理)
  • 刑務所留置施設等において収容の目的を達成するためにされる処分と行政指導(※部分社会の法理)
  • 公務員、元公務員への職務又は身分に関してされる処分及び行政指導(*)(※部分社会の法理)
  • 外国人の出入国、難民の認定(*)又は帰化に関する処分と行政指導(※法務大臣の裁量行為)
  • 専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分
  • 相反する利害を有する者の間の利害の調整や処分及び行政指導(*)
    (その双方を名あて人にするものに限る。つまり、一方のみを名宛人として行われる裁定については、行政手続法の「処分」に関する規定が適用される。
  • 公衆衛生環境保全防疫保安など公益に関わる事象が発生(の可能性)のある現場において警察官若しくは海上保安官又はこれらの公益を確保するために行使すべき権限を法律上直接に与えられたその他の職員によってされる処分及び行政指導(*)
  • 報告又は物件の提出を命ずる処分、情報の収集を直接の目的としてされる処分及び行政指導(*)
  • 審査請求、再調査の請求その他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の処分(*)
  • 審査請求、再調査の請求その他の不服申立てに規定する処分の手続又は聴聞若しくは弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において法令に基づいてされる処分及び行政指導(*)
  • 行政不服審査法に基づいて行われる処分(×)
  • 国等の機関に対する処分で、固有の資格において処分・不作為の相手方となるもの。(×)
    (固有の資格の適用において行われる届出については4条で適用除外とされている)
  • 形式的当事者訴訟によるもの(×)

(*)は行政不服審査法では規定されていない項目。(×)は行政不服審査法では規定されているが、行政手続法では規定されていない項目。

意見公募手続等(第6章)の除外

  • 法律の施行期日について定める政令
  • 恩赦に関する命令
  • 命令又は規則を定める行為が処分に該当する場合における当該命令又は規則
  • 法律の規定に基づき施設、区間、地域その他これらに類するものを指定する命令又は規則
  • 公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件について定める命令等
  • 審査基準、処分基準又は行政指導指針であって、法令の規定により若しくは慣行として、又は命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外のもの

一 法律の施行期日について定める政令
二 恩赦に関する命令
三 命令又は規則を定める行為が処分に該当する場合における当該命令又は規則
四 法律の規定に基づき施設、区間、地域その他これらに類するものを指定する命令又は規則
五 公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件について定める命令等
六 審査基準、処分基準又は行政指導指針であって、法令の規定により若しくは慣行として、又は命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外のもの

補足以外、全部が除外される場合。

  • 地方公共団体の機関がする条例・規則に根拠のある処分
  • 地方公共団体の機構がする行政指導
  • 地方公共団体の機関に対する条例・規則に根拠のある届出
  • 地方公共団体の機関が命令等を定める行為

 行政指導と命令等を定める行為は、国の法令に根拠があっても地方公共団体の機関がすれば適応除外。ただし、第46条にて地方公共団体も「行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」と規定されている。(※例:行政手続条例)
 処分と届出は国の法令に根拠があれば、地方公共団体の機関であっても行政手続法が適応される。

第4条 国の機関等に対する処分等の適用除外

 国の機関や地方公共団体等が固有の資格において名あて人となる場合の処分・行政指導、あるいはこれらの機関がする届出は適用除外とする。
(※固有の資格:国の機関や地方公共団体としての民間ではないことによる特殊な資格?)
 その他、行政関係の一部法人なども適用除外。

第2章:申請に対する処分

第5条 審査基準

 審査基準を定めるものとし(法的義務)、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない(法的義務)。
(※書面で交付することは義務付けられていない)
 行政上の特別の使用がある場合を除き、事務所における備付けなどの適当な方法により審査基準を公にしておかなければならない。
(※基準制定も公開も法的義務。開示は理由があれば非公開とできる。)
(※国の法律に基づく処分であっても、地方公共団体の行政庁がする処分の審査基準は地方公共団体が設定する)
(※審査基準に違反して申請を拒否しても、当然に違法となる者ではない。(判例))

第6条 標準処理期間

 標準処理機関を定めるように努める。定めたときは、事務所に備え付けるなどをして公にしなければならない。

第7条 申請に対する審査、応答

 申請が到達したら、遅滞なく審査を開始しなければならない。
 申請書や添付書類、形式上の要件などに不備がある場合は、速やかに申請者に相当の期間を定めて補正を求めるか、求められた許可などを拒否しなければならない。

第8条 理由の提示

 許認可等を拒否する処分をする場合は、同時に理由を示さなければならない。
 ただし、申請が用件や数量や客観的指標を満たさないことが明らかな場合は、申請者の求めがあったときにその理由を示すだけで良い。
(※ただし書きに該当する場合には「理由を示す必要がない」わけではなく、あくまでも申請者の求めがあったときは示さなくてはならない。)
 また、処分を書面でするときは、理由も書面で示さなければならい。
(※理由の提示は拒否する「処分の根拠のなる法条」を示すだけでは足りない。(判例))

第9条 情報の提供

 申請者の求めに応じ、審査の進行状況や処分の時期の見通しを示すよう努めなければならない。
 また、申請をしようとする者又は申請者の求めに応じて、申請に関する事項や情報提供に努めなければならない。

第10条 公聴会の開催等

 行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。(努力規定

第11条 複数の行政庁が関与する処分

 同一申請者から、関連する申請が他の行政庁にて審査中であっても、それらの判断を待ったりして、審査又は判断を殊更に遅延させてはならない法的義務)。また、複数の行政庁が関与する場合は、必要に応じて相互連絡をしたり、共同して聴取をしたりして、審査の促進に努めること(努力規定)。

第3章:不利益処分/第1節:通則

第12条 処分の基準

 処分基準を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならない。処分基準を定めるに当たっては、
 不利益処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
 (基準の制定、公開ともに努力規定)

第13条 不利益処分をしようとする場合の手続(意見陳述

  • 聴聞
    • 許認可等を取り消すとき。
    • 名あて人の資格又は地位を直接にはく奪するとき。
    • 法人の役員の解任、業務に従事する者の解任、会員である者の除名を命ずるとき。
    • 行政庁が相当と認めるとき
  • 弁明の機会の付与
    • 聴聞の条件のいずれにも該当しないとき
  • 適用除外
    • 公益上、緊急に不利益処分をする必要があるため、聴聞による意見陳述のための手続を執ることができないとき。
    • 法令上必要とされる資格がなかったり失われたりしたときに必ずすることとされている不利益処分で、客観的資料等により直接証明されたものをしようとするとき。
    • 施設や設備の設置などで、法令において技術的な基準をもって明確にされている場合において、客観的な認定方法によって基準不足であることが確認された場合に、基準に従うことを命ずる不利益処分。
    • 金銭の納付を命じたり、給付の取消しなど。
      (※処理が多すぎるから意見陳述手続きをやってられん。かつ。「最悪、金を返せばいいやろ!?」って感じ
    • 不利益処分が軽微なもので政令で定める処分。

第14条 不利益処分の理由の提示

 不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。
 ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合はこの限りでないが、処分後に理由を示さなくてはならない。名あて人の所在がわからなくなってしまったら示さなくて良い。
 不利益処分を書面でするときは、書面により示さなければならない。
(※申請拒否の理由提示は第8条
(※処分の原因となりうる事実と処分の根拠法条が示されているだけで、処分基準の適用関係が全く示されていない理由提示は不十分であり、処分は違法な処分として取り消しを免れない。(判例))

第3章:不利益処分/第2節:聴聞

第15条 聴聞の通知の方式

 聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知教示をしなければならない。
(※聴聞の通知をせずに聴聞手続きを行い、不利益処分がなされた場合、その不利益処分は取消事由になる。(判例))
(※不利益処分につき利害関係を有する者に対する聴聞の通知は義務付けられていない。)
(※必ず書面で。差し迫った理由があれば口頭で通知できることではない。)

  • 通知
    • 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項
      (※聴聞を公正に実施することができない恐れがあるときは通知しなくて良い。などの規定はない。)
    • 不利益処分の原因となる事実
    • 聴聞の期日及び場所
    • 聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地
  • 教示
    • 聴聞の期日に出頭して意見を述べ、証拠書類等を提出し、又は聴聞の期日への出頭に代えて陳述書及び証拠書類等を提出することができること。
    • 聴聞が終結する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができること。

 不利益処分の名あて人となるべき者の所在が判明しない場合においては、行政庁の事務所の掲示場に2週間掲示した場合に、当該通知がその者に到達したものとみなす

第16条 代理人

 聴聞の通知を受けた当事者は、代理人を選任することができ、代理人は聴聞の一切の行為をすることができる
 代理人の資格は書面で証明しなければらず、資格を失ったときも書面で代理人を選任した当事者が行政庁に届けなければならない。
(※資格喪失の連絡先は主催者ではなく行政庁。代理人からの提出は不可。)

第17条 参加人

 主宰者(第19条)は、必要があると認めるときは、当該不利益処分につき利害関係を有するものと認められる関係人に対し当該聴聞に関する手続に参加することを求め、又は当該聴聞に関する手続に参加することを許可することができる
(※自己の利益を害される者だけでなく、利益を得る者も参加できる。)
(※弁明の機会の付与にあ、参加人制度はない。)

第18条 文書等の閲覧

 当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人(当事者等)は、聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。
(※行政不服審査法では写しの交付も求めることができる)
※参加人は利害を有する関係者がなれる。つまり、利益を受ける関係者も参加人となれるが、文書等の閲覧は、利益を害される参加人でないと認められない。
 聴聞の審理の進行に応じてさらに資料の閲覧を求めることも問題ない。
 行政庁は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。また、行政庁は閲覧の日時と場所を指定することができる。

  • 行政不服審査法第38条:審査請求人等による提出書類等の閲覧等
     審査請求人又は参加人は、審理手続が終結するまでの間、審理員に対し、各種提出書類の閲覧や写しの交付を求めることができる。
     審理員は、第三者の利益を害するおそれや正当な理由がなければ、拒むことができない。
    (行政不服審査法では、各種提出書類の「写し」の交付も求めることができる)

第19条 聴聞の主宰

 聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰する。
 聴聞の当事者・参加人とその親族や、代理人・補佐員(かつてそうであって者も含む)、当事者・参加人の後見・補佐・補助監督人、保佐・補助人、参加人以外の関係人は聴聞を主宰できない。

(※行政不服審査法(9条)では、処分・不作為、再調査の請求の決定に関与した者、関与することとのなる者は審理員に慣れないが、聴聞の主宰者には処分などに関与しててもなれる。)
(※行政不服審査法の不服審査における審理員は審査庁の職員から選ばれる。)

第20条 聴聞の期日における審理の方式

 主宰者は、最初の聴聞の期日の冒頭において、行政庁の職員に、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項並びにその原因となる事実を聴聞の期日に出頭した者に対し説明させなければならない
 当事者又は参加人は、聴聞の期日に出頭して、意見を述べ、及び証拠書類等を提出し、並びに主宰者の許可を得て行政庁の職員に対し質問を発することができる。
 当事者又は参加人は、主宰者の許可を得て補佐人とともに出頭することができる。
 主宰者は、当事者・参加人に対し質問を発し、意見の陳述・証拠書類等の提出を促し、又は行政庁の職員に対し説明を求めることができる。
 主宰者は、当事者又は参加人の一部が出頭しないときであっても、聴聞の期日における審理を行うことができる。
 聴聞の期日における審理は、行政庁が公開することを相当と認めるときを除き、公開しない

第21条 陳述書等の提出

 当事者・参加人は、聴聞の期日への出頭に代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書・証拠書類等を提出することができる。
 主宰者は、聴聞の期日に出頭した者に対し、その求めに応じて、聴聞の期日までに提出された陳述書・証拠書類等を示すことができる。

第22条 続行期日の指定

 主宰者は、聴聞審理の結果からさらに聴聞を続行する必要があると認めるときは、さらに新たな期日を定める(再開催する)ことができる。その場合は、当事者・参加人に告知するか、出頭しいていない人には書面で通知しなければならい。連絡先がわからないときは、第15条第3項を準用して2週間掲示したら到達したものとみなす。
(※出頭していない人の例:第21条の「聴聞の期日への出頭に代えて主宰者へ陳述書・証拠書類等を提した人」)

第23条 当事者の不出頭等の場合における聴聞の終結

 当事者の全部若しくは一部が正当な理由なく聴聞に出頭せず、陳述書・証拠書類等も提出しない場合は、あら出頭しなかった者に対して、改めて意見を述べさせたり、書類を提出する機会を与えることなく聴聞を終結できる。
 (正当な理由がある場合?)主宰者は、期限を定めて陳述書・証拠書類等の提出を求め、それでも期限内に提出がないときは、聴聞を終結することとすることができる。

第24条 聴聞調書及び報告書

 主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者・参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
 調書は聴聞の期日ごとに作成し、審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならい。
 聴聞の終結後(経過記載は調書で行うが)当事者等の主張に理由があるかどうかについて意見を記載した報告書を作成し、調書と一緒に行政庁に提出しなければならない。
 当事者・参加人は、調書・報告書ともに閲覧を求めることができる。

  • 行政不服審査法第42条:審理員意見書(審査庁がすべき採決に関する意見書)
     審理員は、審理手続を終結したときは、遅滞なく、審査庁がすべき裁決に関する審理員意見書を作成して、速やかに事件記録とともに、審査庁に提出しなければならない。

第25条 聴聞の再開

 行政庁は、必要に応じて、主宰者に報告書を返戻して聴聞の再開を命じることができる。
 その際の開催通知は、第22条第2項・第3項を準用(基本は郵送通知で、所在がわからない場合は掲示場へ2週間掲示)

第26条 聴聞を経てされる不利益処分の決定

 行政庁は、不利益処分の決定をするときは、調書の内容主宰者の意見(報告書)を十分に参酌してこれをしなければならない。

第27条 審査請求の制限

 この節(聴聞)の規定に基づく処分又はその不作為については、審査請求をすることができない。

(※聴聞を経て行政庁が行った不利益処分については、行政不服審査法による審査請求はできる。本条文の審査請求ができないというのは、たとえば、聴聞において当事者が利害関係者の参加を求めたにもかかわらず不許可とされた場合の、本不許可に対して審査請求ができないと言うこと)

第28条 役員等の解任等を命ずる不利益処分をしようとする場合の聴聞等の特例

 第13条第1項第1項ハ(法人の役員・従業員の解任・会員の除名)の聴聞において、名あて人(法人)に通知をしたら、解任・除名すべきものが通知を受けた者とみなす。
 そして、名あて人(法人)に対して聴聞をすれば、解任される者に対しては聴聞は不要。
(※会員の除名の場合は、会員への聴聞が必要と言うことか?)

第3章:不利益処分/第3節:弁明の機会の付与

第29条 弁明の機会の付与の方式

 弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明書を提出してする。
 弁明をするときは、証拠書類等を提出することができる。

第30条 弁明の機会の付与の通知の方式

 弁明書の提出期限(口頭の出頭日)までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

  • 予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項
  • 不利益処分の原因となる事実
  • 弁明書の提出先及び提出期限(口頭の場合は出頭すべき日時及び場所)

第31条 聴聞に関する手続の準用

  • 第15条第3項:名あて人が不在の場合、掲示場に掲示する方法。(2週間で到達とみなす)
  • 第16条:代理人

第4章:行政指導

第32条 行政指導の一般原則

 行政指導にあって行政指導に携わる者は、いやしくも当該行政機関の任務・所掌事務の範囲を逸脱してはならないこと及び行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。
 その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。

(※行政指導に従ったものに一定の助成などを行う処置をとり、従わなかった者がその助成を受けられない処置は不利益な扱いには含まれない)

第33条 申請に関連する行政指導

 申請の取下げ内容の変更を求める行政指導で、相手が従わないことを表明した際には、行政指導を継続したりして申請者の権利を妨げてはならない。

第34条 許認可等の権限に関連する行政指導

 許認可等をする権限があったり、許認可に基づく処分をする権限を有する行政機関が、権限を行使できないあるいは行使する意思がないにもかかわらず、それらをチラつかせて(行使し得る旨を殊更に示して)相手方に行政指導に従わせることをしてはならない。

第35条 行政指導の方式

 行政指導に携わる者は、当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない。
 行政機関が許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使し得る旨を示して行政指導するときは、以下の事項を示す必要がある。

  • 根拠となる法令の条項
  • 条項に規定する要件
  • 要件に適合する理由

 口頭の行政指導の際に、書面の交付を求められたら、行政上の特別の支障がない限り、交付しなければならない。ただし、以下の場合は求められても書面不要。

  • その場において完了する行為を求めるもの
  • すでに文書やメールで同じ内容を通知している場合

第36条 複数の者を対象とする行政指導(行政指導指針)

 複数の者に対し同一目的の行政指導をしようとするときは、あらかじめ行政指導指針を定め、かつ、行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければならない
(※公表しなければならないが、特別の支障があれば公表しなくてもよい
(※
指針を定めることも義務
(※要意見公募手続)

第36条の2 行政指導の中止等の求め

 法令に違反する行為の是正を求める行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)の相手方が、当該法令に適合しないと思料とするときは、行政指導をした行政機関に申し出て、行政指導の中止や必要な処置を求めることができる。
 ただし、行政指導が相手方について弁明や意見陳述の手続きを経てされたものであるときはできない。
 当該行政機関は申出があったときは、必要な調査を行い、法律要件に適合しないと認めるときは、中止や必要な処置をとらなければならない。

 申出書の記載内容

  • 氏名又は名称及び住所又は居所
  • 行政指導の内容
  • 政指導がその根拠とする法律の条項
  • 条項に規定する要件
  • 行政指導が前号の要件に適合しないと思料する理由
  • その他参考となる事項

第4章の2 処分等の求め(処分と行政指導)

第36条の3

 何人も、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分又は行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)がされていないと思料するときは、処分をする権限を有する行政庁又は行政指導をする権限を有する行政機関に対し、その旨を申し出て、処分行政指導をすることを求めることができる。
 当該行政庁又は行政機関は、申出があったときは、必要な調査を行い、その結果に基づき必要があると認めるときは、処分又は行政指導をしなければならない。

申出書の記載内容

  • 氏名又は名称及び住所又は居所
  • 法令に違反する事実の内容
  • 処分又は行政指導の内容
  • 処分又は行政指導の根拠となる法令の条項
  • 処分又は行政指導がされるべきであると思料する理由
  • その他参考となる事項

第5章:届出

第37条 届出

 届出が届出書の記載事項に不備がないこと、届出書に必要な書類が添付されていることその他の法令に定められた届出の形式上の要件に適合している場合は、当該届出が法令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に到達したときに、当該届出をすべき手続上の義務が履行されたものとする。
(※届出先の事務所が「受理」したか否かは問わない。)

第6章:意見公募手続等

第38条 命令等を定める場合の一般原則

 命令等制定機関は、命令等を定めるに当たっては当該命令等がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければならない。
 命令等制定機関は、命令等を定めた後においても、当該命令等の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、必要に応じ、当該命令等の内容について検討を加え、その適正を確保するよう努めなければならない。

(※命令等:法律に基づく命令または規則審査基準処分基準行政指導指針
(※法律に基づく命令:内閣が制定する
政令、各省の大臣が制定する省令。)

第39条 意見公募手続

 命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む)の提出先・意見提出期間公示の日から30日以上:第40条の特例あり)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。(意見公募手続
 公示する命令等の案は、具体的かつ明確な内容のものであって、かつ、当該命令等の題名及び当該命令等を定める根拠となる法令の条項が明示されたものでなければならない。

 適応除外

  • 公益上、緊急に命令等を定める必要があるため、意見公募手続を実施することが困難であるとき。
  • 納付すべき金銭について定める法律の制定・改正により必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額・率並びに算定方法についての命令等その他当該法律の施行に関し必要な事項を定める命令等を定めようとするとき。(※要するに、金勘定の命令を定めるとき?)
  • 法律の規定により、内閣府設置法に規定する委員会又は内閣府設置法若しくは国家行政組織法に規定する委員会等の議を経て定めることとされている命令等であって、相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として、法律又は政令の規定により、これらの者及び公益をそれぞれ代表する委員をもって組織される委員会等において審議を行うこととされているものとして政令で定める命令等を定めようとするとき。
  • 他の行政機関が意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一の命令等を定めようとするとき。
  • 法律の規定に基づき法令の規定の適用又は準用について必要な技術的読替えを定める命令等を定めようとするとき。
  • 命令等を定める根拠となる法令の規定の削除に伴い当然必要とされる当該命令等の廃止をしようとするとき。
  • 他の法令の制定又は改廃に伴い当然必要とされる規定の整理その他の意見公募手続を実施することを要しない軽微な変更として政令で定めるものを内容とする命令等を定めようとするとき。

第40条 意見公募手続の特例

 30日以上の意見提出期間を定めることができないやむを得ない理由があるときは、30日を下回る意見提出期間を定めることができる。
 この場合においては、当該命令等の案の公示の際その理由を明らかにしなければならない。
 委員会等の議を経て命令等を定めようとする場合において、当該委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施したときは、自ら意見公募手続を実施することを要しない。(※よく似た手順で実施済みだから。)

第41条 意見公募手続の周知等

 意見公募手続を実施して命令等を定めるに当たっては、必要に応じ、当該意見公募手続の実施について周知するよう努めるとともに、当該意見公募手続の実施に関連する情報の提供に努めるものとする。

第42条 提出意見の考慮

 意見公募手続の提出意見は十分に考慮しなければならない。

第43条 結果の公示等

  • 意見公募手続きの結果、命令等を定めたとき
    • 命令等の題名
    • 命令等のの公示の日
    • 提出意見(提出意見がなかった場合にあっては、その旨)
      (当該提出意見を整理又は要約したものも可。その場合、提出意見は公にしなければならない。)
      第三者の利益を害する恐れがある場合、正当な理由があるときは、公示および公にしなくてもよい。)
    • 提出意見を考慮した結果(命令等の案と定めた命令等との差異を含む。)及びその理由
  • 意見公募手続きの結果、命令等を定めないとしたとき
    • 定めないとした旨
    • 命令等の題名 (定めたときと同様)
    • 命令等の案の公示の日 (定めたときと同様)
  • 意見公募手続きを実施しなかった場合(公布と同時期に)
    • 命令等の題名及び趣旨
      (趣旨については、実施しない理由が公益上の緊急性、納付すべき金銭について定める法律関係、予算の定めるところによる金銭の給付決定、相反する利害を有する者の調整などが実施しない理由であって、当該命令等自体から明らかでないときに限る)(※よくわからん・・・)
    • 意見公募手続を実施しなかった旨及びその理由

第44条 準用

 第40条第2項(委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施したときは、自ら意見公募手続を実施することを要しない。)に該当して、命令等制定機関が自ら意見公募手続を実施しないで命令等を定める場合の第43条第4項(意見公募手続きの結果、命令等を定めないとしたとき)の場合を読み替えて準用する。

第45条 

 公示は、インターネット(電子情報処理組織・情報通信技術)を使う。公示に必要な事項は総務大臣が定める。

第七章:補則

第46条 地方公共団体の措置

 第3条第3校により、第1章総則と第7章補足以外が適用されない地方公共団体の処分、行政指導、届出、命令等を定める行為に関する手続きは、この法律の規定の趣旨にのっとり行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。


そのほかメモ(言葉の定義、ワンフレーズなど)

  • 弁明書:弁明の機会にて、名あて人が弁明を記載した書類。
  • 陳述書:聴聞の手続きにおいて、当事者・参加人が聴聞の出頭に代えて主宰者に提出することができる、意見の陳述を書面でする場合の書面。
  • 関係人:当事者以外の当該不利益処分について利害関係を有する者。利益・損害ともに両方OK。主宰者に聴聞の参加が認められたら、参加人となる。
    • 行政不服審査法(第13条)では、利害関係人審理員の許可を得て参加することで参加人となる。
  • 名あて人:不利益処分の相手方(不利益処分をされる人)。聴聞においては、当事者となる。
  • 理由の提示の例外
    • 許認可等を拒否する処分をする場合は客観的指標を満たさないことが明らかな場合は、同時に理由を示す必要はないが、申請者の求めがあったときにその理由を示すだけで良い。(理由を示さないでよいと言う例外規定はないので処分語に理由を示すと言うことがない。)
    • 不利益処分をする場合には、差し迫った必要がある場合は同時に理由を示さなくてよいが、処分後に理由を示さなくてはならない。
  • 聴聞の当事者等(当事者と利益を害されることとなる参加人)は文書等の閲覧請求権がある。弁明の場合には文書等の閲覧請求権はない

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