資格・検定

牽連犯と観念的競合と併合罪(罪数の処理)

  • 牽連犯
    複数の犯罪行為がカスケードのように一連の流れのなかで行われる。(犯罪行為は複数)
    複数の罪刑の中で、最も重い刑が科される(科刑上一罪)
    • 具体例
      • 住居侵入罪と殺人罪・窃盗罪
      • 文書偽造罪と偽造文書行使罪
      • 偽造文書行使罪と詐欺罪
  • 観念的競合
    一つの行為が同時に二つの罪となる。(犯罪行為は1つ)
    複数の罪刑の中で、最も重い刑が科される(科刑上一罪)
    • 具体例
      • 無免許運転罪と酒酔い運転罪
        無免許運転とひき逃げは併合罪。無免許運転と酒酔い運転は自動車を運転した瞬間に同時に違法行為が成立しているが、無免許運転とひき逃げは同時には成立していない。
      • 信号無視の罪と業務上過失傷害罪
      • 務執行妨害罪と傷害罪
  • 併合罪
    二つ以上の犯罪が牽連犯でもなく観念的競合でもない。要するに「別個に分けられるやん。」と言う犯罪。
    • 補足
      • 懲役・禁錮の処断刑の長期は単純に合算にならない。(重い方の長期+重い方の長期の半分)
        例えば、2つの法定刑の長期が10年と6年の場合、前者の10年+前者の10年÷2=5年を合わせた、15年が処断刑の長期となる。単純に両罪の長期を合わせた方が上10年と長期4年などの場合は、14年となる。
      • 有期懲役刑と罰金の併科もある。
      • その他、死刑の場合は没収を除いてうんぬなど、他にもあるが割愛。
    • 具体例
      • 殺人罪と死体遺棄罪
      • 保険金詐欺目的の放火罪と保険金詐欺罪
      • 2地点における速度違反の罪
      • 自動車運転過失致死傷と救護義務違反
      • 監禁罪と恐喝罪・傷害罪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です