弁太陽病脈証併治中第六(弁太陽病脈証併治中第六(その1/3:第031条~第063条)前半:第031条~第063条)

各条
・原文
・現代中国語解説
・現代中国語解説の日本語訳。
の順に記載。
 ただし、日本語訳は管理人の翻訳のため翻訳精度は低いと考えられる。

弁太陽病脈証併治上第五(第001錠~第030錠)



第031条
太阳病,项背强几几,无汗恶风,葛根汤主之。

太阳病,项背部拘紧不柔和,俯仰不能自如,无汗畏风的,用葛根汤主治。

太陽病で、項背部が凝って(拘紧不柔和)、自由に顔を上げ下げできず(上を向いたりうつむいたり)、汗が出ず、寒気がある(畏风)のは、葛根湯を用いる。



第032条
太阳与阳明合病者,必自下利,葛根汤主之。

太阳与阳明两经同时感受外邪而发病,症见发热、畏寒、头痛无汗等表证,又见腹泻的,用葛根汤主治

太陽経と陽明経の両方が同時に外邪に影響を受け発病し、発熱、畏寒、頭痛、無汗などの表証が見られ、また下痢があるのは葛根湯の主治である。



第033条
太阳与阳明合病,不下利但呕者,葛根加半夏汤主之。

太阳与阳明两经同时感受外邪而发病,症见发热、畏寒、头痛、无汗等表证,又见呕吐而不腹泻,用葛根加半夏汤主治。
太陽経と陽明経の両方が同時に外邪に影響を受け発病し、発熱、畏寒、頭痛、汗が出ないなどの表証があり、また嘔吐があり下痢していない場合は、葛根加半夏湯の主治である。



第034条
太阳病,桂枝证,医反下之,利遂不止,脉促(一作纵)者,表未解也;喘而汗出者,葛根黄芩黄连汤主之。

太阳病,证属桂枝汤证,本当用汗法,医生却反而用下法,导致腹泻不止,脉象急促、短促的,是表证尚未解除的表现,如果出现气喘、汗出等内热证的,用葛根黄芩黄连汤主治。
太陽病で桂枝湯証に属していて、本来は発汗方を用いるべきところ、医師がむしろ瀉下方を用いて下痢が止まらなくなり、脈が急促で短促なのは、表証がまだ治っていないということで、もし喘息、汗などが出るのは内熱証であり、葛根黄芩黄連湯を用いて治す。



第035条
太阳病,头痛发热,身疼腰痛,骨节疼痛,恶风,无汗而喘者,麻黄汤主之。

太阳病,头痛、发热、身体疼痛,腰痛,关节疼痛,怕风,无汗而气喘,脉浮紧的,属太阳伤寒证,用麻黄汤主治。

太陽病で、頭痛、発熱、体の痛み、腰痛、関節痛、ひどい寒気(怕风)、無汗、咳がでて、脈が浮で緊なのは太陽傷寒論症に属し、麻黄湯を用いて治療する。



第036条
第036条|太阳与阳明合病,喘而胸满者,不可下,宜麻黄汤。

太阳与阳明同时感受外邪而发病,出现气喘而胸部胀闷的,表明表邪郁闭较甚,病情偏重于表,不可攻下,宜用麻黄汤发汗解表。

太陽経と陽明経の両方が同時に外邪に影響を受け発病し、ぜんそくと胸部が張って苦しいのは、どちらかというと表邪が滞っていることを表し、病状が表に偏っているので瀉下させてはならない。麻黄湯を用いて発汗し解表するのがよい。



第037条
太阳病,十日以去,脉浮细而嗜卧者,外已解也。设胸满胁痛者,与小柴胡汤。脉但浮者,与麻黄汤。

太阳表证,已经过了十天,如果脉象由浮紧转浮细,总想睡眠的,是表证已经解除的征象;如果出现胸胁满闷疼痛的,是病转少阳,可用小柴胡汤治疗;如果仅见脉浮等表证的,是病仍在太阳,可用麻黄汤治疗。

太陽病表証で、すでに10日が過ぎて、脈が浮緊から浮細に移行し、寝たいと思うようになったら、表証がすでに取り除かれている兆候である。もし、胸や脇が張って苦しく痛み(胸胁满闷疼痛)が出れば、病位が少陽病に移行しており、小柴胡湯を用いて治療できる。 もし、脈が浮などの表証だけが見られれば、まだ病位が太陽病にあるので、麻黄湯を用いて治療できる。



第038条
太阳中风,脉浮紧,发热恶寒,身疼痛,不汗出而烦躁者,大青龙汤主之。若脉微弱,汗出恶风者,不可服之。服之则厥逆,筋惕肉瞤,此为逆也。大青龙汤方。
太阳病感受风邪,脉象浮紧,发热,怕冷,身体疼痛,周身无汗,心中烦躁不安的,是太阳伤寒兼有郁热证,用大青龙汤主治。
如果脉象微弱、汗出怕风的,属于表里俱虚证,不能服大青龙汤。
如果误服,就会大汗亡阳,出现四肢冰冷,全身筋肉跳动,这就是误治的变证。
太陽病で風邪の影響を受け、脈が浮緊で、発熱し、寒気がし(怕冷)、身体が痛み、全身に汗が無く、苛立ち不安なのは、太陽傷寒と熱がこもった状態(鬱熱証)があり、大青竜湯を用いて治療する。もし、脈が微弱で、汗が出て、悪風(怕風)するのは、表裏ともに虚に属し、大青竜湯を服用してはならない。誤って服用したならば、すぐに大汗がでて陽を失い、四肢の冷えがでて、全身の筋肉が痙攣(ぴくぴく動く)であろう。これはまさに誤治による変証(危険な病症の変化)である。



第039条
伤寒脉浮缓,身不疼但重,乍有轻时,无少阴证者,大青龙汤发之。
外感风寒之邪,症见脉象浮缓,身体不疼痛,仅感沉重,偶有减轻,如果有发热、畏寒、无汗、烦躁等主证,而又无少阴阳衰阴盛征象的,可以用大青龙汤发汗解表兼以清里。
外感風寒の邪で、脈が浮緩、体は痛くなく、ただ重く感じ、たまに軽い時があり、もし発熱があって、寒気があり(畏寒)、汗がなく、イライラなどが主訴で、また少陰で陽が衰え陰が盛んでない(=少陰病で、冷えがない?)のは、大青竜湯を用いて発汗解表して、裏を冷ましてもよい。



第040条
伤寒表不解,心下有水气,干呕,发热而咳,或渴,或利,或噎,或小便不利、少腹满,或喘者,小青龙汤主之。
外感病,太阳表证未解,而又水饮停聚,出现发热,怕冷,咳嗽,干呕,或见口渴,或见腹泻,或见咽喉梗塞不畅,或见小便不通畅、小腹部胀满,或见气喘的,用小青龙汤主治。
外感病で太陽病表証が治らず、また水飲停滞(水饮停聚)があり、発熱し、寒さを嫌がり、咳が出て、吐き気をもよおす、あるいは喉が渇き、あるいは下痢し、あるいは喉が塞がり、あるいは小便の出が悪く、下腹部の張りがあり、喘息のあるものは小青竜湯を用いて治療する。



第041条
伤寒心下有水气,咳而微喘,发热不渴。服汤已渴者,此寒去欲解也。小青龙汤主之。

外感病,表证未解,水饮停聚,症见咳嗽、气喘、发热、畏寒、口不渴的,可用小青龙汤主治。
如果服小青龙汤后口渴的,是外寒得去,内饮得化,病情将要解除的征象。
外感病で表証がまだ癒えず、水飲が停滞し、咳や喘息、発熱、畏寒があり、喉の渇きがないのは、小青竜湯を用いて治療する。 もし小青竜湯を服用して喉が渇くのは、外寒が去り、内飲が消え、間も無く治る兆候である。



第042条
太阳病,外证未解,脉浮弱者,当以汗解,宜桂枝汤。

阳病,表证没有解除,发热、畏寒、头痛等症仍在,而见脉浮弱的,应当用解肌发汗法治疗,适宜用桂枝汤。
太陽病で、表証が残り、発熱、寒気(畏寒)、頭痛などの症状が未だあり、脈が浮弱なのは、解肌発汗方を用いて治療すべきで、桂枝湯を用いるのが適している。



第043条
太阳病,下之微喘者,表未解故也,桂枝加厚朴杏子汤主之。

太阳表证,误用攻下法,表证未除,而又出现轻度气喘的,这是由于表邪郁闭、内迫于肺的缘故,用桂枝加厚朴杏子汤主治。
太陽病表証で誤って下痢させ、表証が残り、軽度の喘息が出るは、表邪が鬱閉して肺に達しようとしているためなので、桂枝加厚朴杏仁湯を用いて治療する。



第044条
太阳病,外证未解,不可下也,下之为逆,欲解外者,宜桂枝汤。

太阳病,表证没有解除的,不可使用攻下法。如果使用攻下法,就违背了治疗规律,属于误治。如果要解除表邪,适宜用桂枝汤治疗。
大陽病で表証が残っている場合は、瀉法を用いてはならない。瀉法を使用することは治療法則にあっておらず、誤治である。 もし、表面の邪(表邪)をとる必要があるのなら、桂枝湯を用いて治療するのが適している。



第045条
太阳病,先发汗不解,而复下之,脉浮者不愈。浮为在外,而反下之,故令不愈。今脉浮,故在外,当须解外则愈,宜桂枝汤。

太阳病,先使用发汗法而表证不解,却反而用泻下的治法,如果下后脉象仍浮的,是疾病还没有痊愈。
这是因为,脉浮主病在表,应用汗法以解表散邪,却反而用泻下法治疗,所以不能治愈。
现在虽经误下,但脉象仍浮,所以可以推断邪未内陷,其病仍在表,应当解表才能治愈,适宜用桂枝汤治疗。

太陽病で、まず発汗法を使用して表証が取れず、かえって瀉下方を用いて治療し、もしそれでも脈が依然として浮であるのは、病気が完治していない。これは脈が浮なのは、主に病が表にあり、発汗法をもって表の邪を取るべきで、かえって瀉下方を用いて治療したため治癒できないためである。たとえ誤瀉を経ても、現在ただ脈が依然として浮なのは、邪がまだ内に陥って(内陥して)いないと推測することができ、その病はまだ表にある。解表してやっと治療できるのは当然で、桂枝湯を用いて治療するのが適している。



第046条
太阳病,脉浮紧,无汗,发热,身疼痛,八九日不解,表证仍在,此当发其汗。服药已微除,其人发烦目瞑,剧者必衄,衄乃解。所以然者,阳气重故也。麻黄汤主之。

太阳病,脉象浮紧,无汗、发热,身体疼痛,病情迁延八九天而不除,表证症候仍然存在的,仍应当用发汗法治疗,可用麻黄汤主治。
服了麻黄汤以后,病人病情已稍微减轻,出现心中烦躁、闭目懒睁的症状,严重的会出现鼻衄,衄血后,邪气得以外泄,其病才能解除。
之所以出现这种情况,是因为邪气郁滞太甚的缘故。

太陽病で、脈が浮緊で、汗が出なくて、発熱し、身体が痛み、8、9日が過ぎても病状が残り、表証の症候がいまだあるのは、やはり発汗法を用いて治療するべきなので、麻黄湯を用いて治せる。麻黄湯を服用してから、病状が僅かに軽減したが、心中煩躁や目眩の症状が現れ、ひどい鼻血が出るが、鼻血が出て邪気が排泄でできればその病はやっと治る。 この種の状態が現れるのは、邪気の鬱滞が甚だしいからだ。



第047条
太阳病,脉浮紧,发热,身无汗,自衄者,愈。

太阳表证,脉象浮紧,发热,不出汗,如果自行出现衄血的,邪气因衄血而外泄,疾病就可痊愈。
太陽病表証で、脈が浮緊、発熱して汗が出ず、自然に鼻血が出るのは、邪気を鼻血から追い出そうとしているからで、病はすぐに全快するだろう。



第048条
二阳并病,太阳初得病时,发其汗,汗先出不彻,因转属阳明,续自微汗出,不恶寒。若太阳病症不罢者,不可下,下之为逆,如此可小发汗。设面色缘缘正赤者,阳气怫郁在表,当解之熏之。若发汗不彻不足言,阳气怫郁不得越,当汗不汗,其人躁烦,不知痛处,乍在腹中,乍在四肢,按之不可得,其人短气,但坐以汗出不彻故也,更发汗则愈。何以知汗出不彻?以脉涩故知也。

太阳与阳明并病,是在太阳病初起的时候,因发汗太轻,汗出不透彻,邪未尽解,内迫于里,邪气由太阳转属阳明,于是出现微微汗出,不怕冷的症状。
如果二阳并病而太阳表证未解的,不能同发汗法治疗,误用攻下,就会引起变证,这种情况可以用轻微发汗法治疗。
如果病人出现满面通红的,这是邪气郁滞在肌表,应当用发汗法及熏蒸法治疗。
如果太阳病发汗太轻,汗出不透,本应当汗出却不能汗出,邪热郁滞而不能外泄,病人就会出现烦躁不安,短气,全身难受,不可名状,不知痛处,一时腹中疼痛,一时四肢疼痛,触按不到确切疼痛的部位,这都是汗出不透彻、邪气郁滞所致,应当再行发汗,汗解邪散,就可以治愈。
怎么知道是汗出不透彻导致的呢?是因为病人脉象涩,为邪气郁滞在表之象,所以知道是汗出不透彻导致的。
太陽と陽明の併病は、太陽病初期にあるの時、発汗が軽度で、汗が出るのが少なくて、邪がまだ解せず裏に迫って、邪気は太陽から陽明に移り、そのため汗が少しでて、寒けがなくなった症状である。もし、二陽併病で太陽表証がまだ残っているのは、同じような発汗法は用いられず、誤って瀉下法を用いると証の変化を引き起こすので、この状況は軽く発汗させて治療する。もし、病人の顔全体が真っ赤になる症状がでたら、これは邪気が体表面に鬱滞しているので、発汗法と燻蒸法で治療する。もし、太陽病で発汗が軽く、徹底していないと、本来は汗が出るべきだが返って汗が出ず、邪気が鬱滞して追い出せず、病人はイライラ(煩躁)し不安になり、気落ちして全身が苦しく、場所の特定できない痛みで、ある時は腹痛、ある時は四肢疼痛し、疼痛部に触れることができない。これはすべて発汗不足で、邪気が鬱滞しているからである。再度発汗させ、汗で邪気を散らせば治癒する。 どうやって、発汗が不足であると知るに至るのか? それは病人の脈が渋だからである。邪気が表面に鬱滞しているしるしで、そのため発汗不足だと分かる。



第049条
脉浮数者,法当汗出而愈。若下之,身重心悸者,不可发汗,当自汗出乃解。所以然者,尺中脉微,此里虚,须表里实,津液自和,便自汗出愈。

脉浮数者,法当汗出而愈。若下之,身重心悸者,不可发汗,当自汗出乃解。所以然者,尺中脉微,此里虚,须表里实,津液自和,便自汗出愈。

脈が浮数は、病が表にあるので、道理から言って発汗法を用いて治療するのが当然であり、汗は邪を発散して解き、病気は自ずから全快する。もし反して瀉下法を用いて治療し、下すと裏の陽気を失い、身体が重くなり、心拍が乱れるのは、発汗法を用いて治療することはできない。この時は虚を補い正気を助け、正気を充実させ、津液が調和すれば、自然と汗がでて、病は治ることができる。病人の尺部の脈が微細なのは裏虚を意味し、必ず治療経過に現れ、表裏の正気が充実するのを待ち、津液が自ら調和すれば、自然に汗がでて治癒する。 ※第3段、どの文脈から、病人の尺部の脈が微細(因为病人尺部脉象微细)という話しの流れになったのかが不明。



第050条
脉浮紧者,法当身疼痛,宜以汗解之。假令尺中迟者,不可发汗。何以知然。以荣气不足,血少故也。
脉象浮紧的,是太阳伤寒证的脉象,照理应当出现身体疼痛等太阳伤寒见证,宜用发汗法来解表祛邪。
如果尺部脉迟的,则不能发汗。
为什么呢?因为迟脉主营气不足、阴血虚少,发汗会更伤营血,引起变证。

脈が浮緊なのは太陽病傷寒証の脈なので、道理からすれば、身体に痛みなど太陽病傷寒の症状が見られるはずで、発汗法で解表して、邪を去るのが良い。 もし、尺脈が遅なら発汗させてはならない。なぜか? それは遅い脈は栄気不足で、陰血が減少し、発汗するとさらに営血を傷つけ、病症を悪化させるためである。



第051条
脉浮者,病在表,可发汗,宜麻黄汤。

脉象浮的,主病在表,可用发汗法治疗,如见发热、畏寒、身疼痛,无汗等太阳伤寒见证的,适宜用麻黄汤。

脈が浮の者の病は表にあり、発汗法を用いて治療する。もし発熱、畏寒、身疼痛、無汗などの太陽病傷寒の証が見られれば麻黄湯が適している。



第052条
脉浮而数者,可发汗,宜麻黄汤。

脉象浮而数的,主病在表,可用发汗法治疗,如见发热、畏寒、头身疼痛、无汗等太阳伤寒见证的,适宜用麻黄汤。

脈が浮数なのは、病 が主に表あり、発汗法を用いて治療する。もし発熱、畏寒、頭痛・身疼痛、無汗などの太陽病傷寒証が見られるのは、麻黄湯を用いるのが適している。



第053条
病常自汗出者,此为荣气和,荣气和者,外不谐,以卫气不共荣气谐和故尔。以荣行脉中,卫行脉外。复发其汗,荣卫和则愈。宜桂枝汤。

病人经常自汗出,这是卫气不能外固,营阴不能内守,以致营卫失调的缘故。
因为营行于脉中,卫行于脉外,卫主卫外,营主营养内守,营卫相互协调方能健康无病。
因此,必须使用发汗的方法,使不相协调的营卫重趋调和,则病可痊愈,适宜用桂枝汤。

病人が常に自汗するのは、衛気が体表を固められず(衛気不固)、営陰(営気)が体内を守れないからであって、原因は衛営の失調である。営気は脈中を行き、衛気は脈の外を行き、営気は主に体内を守り、営気と衛気が相互に調和が取れてはじめて健康であり、病気にならない。それゆえ、発汗法を用いる必要があり、不調和の営衛が調和に向かい、病が治る。桂枝湯が適している。



第053条
病人藏无他病,时发热自汗出而不愈者,此卫气不和也,先其时发汗则愈,宜桂枝汤。

病人内脏没有其他的疾病,时而发热,自汗出而不能痊愈的,这是卫气不和,不能卫外为固的缘故。
可在病人发热汗出之前,用桂枝汤发汗,使营卫重趋调和,则病可愈。

病人の内蔵に他の病が無く、時に発熱して汗が出るが、病が癒えないのは、衛気が調和しておらず(衛気不和)、衛気が体表を固められないからである。病人が発熱し汗が出る前に、桂枝湯を用いて発汗すると、営衛は再び調和し、病は治る。



第054条
病人藏无他病,时发热自汗出而不愈者,此卫气不和也,先其时发汗则愈,宜桂枝汤。

病人内脏没有其他的疾病,时而发热,自汗出而不能痊愈的,这是卫气不和,不能卫外为固的缘故。
可在病人发热汗出之前,用桂枝汤发汗,使营卫重趋调和,则病可愈。

病人の内蔵に他の病が無く、時に発熱して汗が出るが、病が癒えないのは、衛気が調和しておらず(衛気不和)、衛気が体表を固められないからである。病人が発熱し汗が出る前に、桂枝湯を用いて発汗すると、営衛は再び調和し、病は治る。



第055条
伤寒脉浮紧,不发汗,因致衄者,麻黄汤主之。

太阳伤寒证,脉象浮紧,未使用发汗法治疗,而出现衄血,衄血后表证仍未解的,可以用麻黄汤主治。

太陽病傷寒で脈が浮緊で、まだ発汗法で治療してない状態で鼻血が出て、鼻血が出た後、表証が依然として残るのは、麻黄湯を用いて治療する。



第056条
伤寒不大便六七日,头痛有热者,与承气汤。其小便清者,知不在里,仍在表也,当须发汗。若头痛者,必衄,宜桂枝汤。

外感病,不解大便六七天,头痛发热,如果小便黄赤的,是阳明里热结实,可用承气汤泄其在里的实热;如果小便清白的,是内无邪热,病不在里,仍然在表,应当用发汗法治疗,可用桂枝汤。
如果头痛发热等症持续不解,表示表邪郁滞较甚,可能会出现衄血症
外感病で、6、7日便秘して、頭痛発熱し、もし小便が黄赤なのは、陽明病期で裏で熱がこもっている(裏熱結実)ので、承気湯を用いて裏の実熱を排出できる。;小便に色が付いていなくて濁っていなければ内に邪熱はなく、病は裏ではなく、以前として表にあり、発汗法で治療するべきで、桂枝湯を用いて良い。頭痛・発熱などの症状が継続して治らないのであれば、表邪の鬱滞が比較的明らかで、鼻血がでるかもしれない



第057条
伤寒发汗已解,半日许复烦,脉浮数者,可更发汗,宜桂枝汤。

太阳伤寒证,使用了发汗法后,病症已经解除。过了半天,病人又出现发热,脉象浮数等表证的,可以再发汗,适合用桂枝汤。

太陽病傷寒証で、発汗法を用いたあと、病症はすでに良くなったが、半日が過ぎ病人が再び発熱したり脈が浮数などの表証が出現するのであれば、発汗法を用いることができる。桂枝湯が適している。



第058条
凡病若发汗、若吐、若下、若亡血、亡津液,阴阳自和者,必自愈。

凡是疾病,用发汗法,或涌吐法,或泻下法治疗,而致耗血、伤津液的,如果阴阳能够自趋调和的,就一定能够痊愈。
おしなべて、発汗法、涌吐法(吐かせる)あるいは 瀉下法で治療し、血を消耗し津液を傷つけても、もし陰陽が自ら調和に向かうなら、治癒する。



第059条
大下之后,复发汗,小便不利者,亡津液故也。勿治之,得小便利,必自愈。

用峻泻药攻下后,又再发汗,出现小便短少的,这是误汗下后损伤津液的缘故,不能用通利小便的方法治疗。
待其津液恢复而小便通畅,就一定会自然痊愈。

下剤を用いて瀉下した後、またさらに発汗し、尿量が減少するのは、誤って発汗と下痢で津液を損傷したからであり、尿量減少を治療する必要はない。津液が快復し、小便がスムーズにでるのを待てば、必ず自然に治癒する。



第060条
下之后,复发汗,必振寒,脉微细。所以然者,以内外俱虚故也。

泻下之后,又行发汗,出现畏寒战栗、脉象微细的,这是误下复汗,导致阴阳俱虚的缘故。

瀉下後、さらに発汗して、畏寒し震えが出て、脈が微細なのは、誤って下し汗を出したことによる陰陽の両虚を導いたゆえんである。



第061条
下之后,复发汗,昼日烦躁不得眠,夜而安静,不呕,不渴,无表证,脉沉微,身无大热者,干姜附子汤主之。

误用泻下之后,又误发其汗,致肾阳虚弱,病人出现白天烦躁、不能安静睡眠,夜晚精神萎靡昏昏欲睡而不烦躁,不作呕,无口渴,没有表证,脉象沉微,身有微热的,用干姜附子汤主治。

誤って瀉下した後、また誤って発汗させ、腎陽虚弱になり、病人が昼間に煩躁し、快適な睡眠ができず、夜には意気消沈し、眠くてたまらず煩躁せず、吐き気・口渇せず、表証もなく、脈は沈微で身体が微熱なのは、乾姜附子湯を用いて治す。



第062条
发汗后,身疼痛,脉沉迟者,桂枝加芍药生姜各一两人参三两新加汤主之。

发汗以后,出现身体疼痛、脉象沉迟的,是发汗太过,营气损伤,用桂枝加芍药生姜各一两人参三两新加汤主治。

発汗した後、身体疼痛が出て、脈が沈遅なのは、発汗しすぎで営気が損傷したためであり、桂枝湯に芍薬と生姜を各1両、人参を3両加えて治療する。



第063条
发汗后,不可更行桂枝汤,汗出而喘,无大热者,可与麻黄杏仁甘草石膏汤。

发汗以后,出现汗出、气喘,而畏寒,头痛等表症已无的,为热邪壅肺所致,不能再用桂枝汤,可以用麻黄杏仁甘草石膏汤治疗。
発汗した後、汗や咳が出て、畏寒し、頭痛などの表証がすでに無いのは、熱邪が肺にとどまっているので、再び桂枝湯を用いることは出来ず、麻黄杏仁甘草石膏湯(麻杏甘石湯)で治療できる。

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