読後感

両利きの経営 「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く/チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・タッシュマン

タイトル:両利きの経営 「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く
初版:2019年2月28日(第12刷発行:2020年12月23日)
発行:株式会社東洋経済新報社
著者:チャールズ・A・オライリー[Charles A. O’Reilly III]、マイケル・L・タッシュマン[Michael L. Tushman]
監訳:入山章栄[いりやまあきえ]
解説:冨山和彦[とやまかずひこ]
訳:渡部典子[わたなべのりこ]

 一介のサラリーマンが、「両利き」を超ざっくり書くと、既存事業と新規事業を両立させる能力、考え方、テクニックのことかな?

 利益が出ている今の既存事業をより掘り下げてより利益が出る様にすること(深化)と、新たな事業を見つけ出す出すこと(探索)に必要な組織や考えたかは全くもって正反対。場合によってはトレードオフの関係だったり、競合する(カニバリゼーションを起こす)可能性もある。

 ましてや、探索は手間やコストがかかる上に不確実性も高い(=失敗も多く発生する)。だからこそ、企業内での反発や反対、場合によっては探索に非協力的な経営層も出てくるし、基本的に既存事業の深化に特化した方が心地よい状態になるのだと思う。(コンピテンシー・トラップ?)。
 その様なわけで、安定している既存企業はどうしても目の前の利益が出やすい、深化に注力することが当然だが、それ自体はすでに、過去の栄光や成功体験による「サクセストラップ」と言う罠にハマっている状態であり、「他社がもたらす」驚異的イノベーションの侵食に気がついた時はもう手遅れというわけだ。

 だからこそ、安定している既存企業こそ、培ってきたその優位性(資産だったり、これまで培ってきた技術だったり、人的資本だったり)を活かして、探索し挑まなくてはならないことが多くの具体例を用いて解説されている。
 ただし、方向性が反対とも言える、深化と探索を行うには、経営トップが関わり予算や組織、人的配置、人事評価など、多くの調整を行わなければならない。それができるのはトップのみであり、徹底できなかった場合の失敗例も多くの企業を例に挙げて解説されている。


両利きの経営

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