読後感

コトラーのリテール4.0:フィリップコトラー、ジュゼッペ・スティリアーノ

タイトル:コトラーのリテール4.0/デジタルトランスフォーメーション時代の10の法則

初版:2020年4月30日

発行:朝日新聞出版社

著者:フィリップ・コトラー[Philip Kotler]、ジュゼッペ・スティリアーノ[Giuseppe Stigliano]

監修:恩藏直人[おんぞうなおと]

訳:高沢亜砂代[たかざわあさよ]

 20年ほど前、ネットショップが台頭を始めた頃、巷では「これからはネットの時代。既存の小売店は推定するしか道はない。」と言う様なことが、時代の流れ・本流の様に語られていたと記憶している。

 2020年現在、確かに衰退・撤退した企業もあるが、実際にはネットショップのamazonが実店舗を展開するなど、当時とは違う動きになってきている。

 本書の第2章では、実店舗とECサイト、あるいはWeb上のサービスの垣根が低くなって(あるいは無くなって)きている小売(リテール)業界の実情に触れながら、対応を10の法則として解説されている。

 10の法則は、デジタルトランスフォーメーション時代(DX時代)以前からそうあるべきものもり、DX時代だからこそのものもある。

 第3章の経営者の視点は、世界的企業の社長やCEO、拠点責任者ら23名(23企業)に(リテール4.0を事前に理解してもらってから)同じ質問でインタビューがされている。

 原著は2018年ごろに書かれたと思う。なので、すでにamazonでは終了しているサービスに触れられたり、本著も4月発売なので、このコロナ禍においてはさらなるパラダイム・チェンジが求められている現状である。

 全体を通して、考え方の参考・勉強になったと思う。ただ、最終的な落とし所は「勇敢であれ」とか「好奇心旺盛であれ」は、専門家の出した答えとしては、なんか「モヤっ」とした。


 この手の著書は仕方ないんだけれど、どうしてもカタカナ英語が多くなる。個人的にカタカナ用語が苦手なので、すごい読みづらい。

 たとえば、アドボガシー[advocacy]は代弁者、フィジカル[physical]は物理的、エクスポネンシャル[exponential]は加速的な、リーン・プロダクション[Lean Production]は無駄のない生産体制と日本語で表記したらダメなのかね? たぶん、微妙な語感の違いがあるからダメなんだろうけれど。

 

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