読後感

新コーチングが人を活かす/気持ちと能力を高める最新コミュニケーション技術:鈴木義幸

タイトル:新コーチングが人を活かす
初版:2020年6月30日(第5版:2020年9月25日)
発行:株式会社ディスカバー・トゥエンティワン
著者:鈴木義幸[すずきよしゆき]

 まず最初に、タイトルの頭に「新」とついているのが、20年前の2020年に上梓された『コーチングが人を活かす』の改訂版とのこと。社会情勢の変化が著しい現代において、やはりこの手の知識はどんどんアップデートしていく必要があると思う。当然、変わらない部分もあるだろうけれど。

 主に、部下指導やチーム指導の手法・技術について考え方や手法に言及した内容。

 62の単元(SKILL)に分けてに分けて、各項目ごとに読み切り(3頁+イラスト1頁)で、構成されている。「このイラストいる?」っと言う疑問のページもあるのは確か。しかし、多くの単元(SKILL)で、イラストがあることよにって、視覚的に確認することで、整理を深めることができる。

 私自身はコーチングの字面から受けるイメージとして、「コーチ」=クライアントへやり方は方法を教えてさせる人、「クライアント」=コーチの言われたことを実践し能力を伸ばす側。ってとらえていたところがある。

 本著では、コーチとクライアントの関係に「問い」をコーチとクライアントの間におき、一緒にクライアントの発見を促していくこと。そして、求める結果(最終的な理想の姿)は、未来を創り出す主体的な人材を作ること。としている。

 部下指導やチーム指導の手法・技術だけでなく、部署の責任者的立場であれば、自部門の円滑な運営にも役立てられる部分が多くあると感じた。

<引用>

コーチングでは「なぜ目標達成しなかったんですか?」ではなく「なにが具体的に目標達成の障害になったんですか?」とききます。すると相手は客観的に目標への障害をあげることが可能になるのです。
(中略)
あなたも、“なぜ”といいたくなったら、ぐっとこらえて“なに”を使ってみてください。

P44

 問題(目標未達やトラブル)が起こったたときに、まずは「原因究明、原因の洗い出し」は必要だと思う。ただ、確かにいきなり「なぜ?」って言われると、まずは言い訳をしたくなるのは多くの人にある心理かもしれない。確かに言霊ってあるかと思いますし。

 ここは今すぐにでも実践で応用していきたいところ。

SKILL28:行動の結果をイメージする。
行動プロセスのイメージは、ブレーキになりがち。
行動結果 = いいこと、をイメージする。

P140

 これは普通に心がけている。営業をしていたころ、新規飛び込みで「訪問して怒られている姿(プロセス)」を想像すると、とてもいく気になれないけれど「取引が始まって、自社の製品が役立ててもらっている結果」を想像すると、「よし!いっちょやったろ!」って気分になれる。そうならない人もいてるみたいだけれど。

 SKILL28はSKILL26(理想的な未来の、具体的で鮮烈なイメージが持てるなら人は自ら未来に向かうことができるようになる人)にも通じるのかもしれない。

 SKILL26のイラストでは、レンガを積む作業をしているイラストがある。レンガを積んでいる足元の工程だけを見ると、つまらに単純作業に思える。その先の「お城を作っている(未来・完成形)」と捉えると、レンガをつむこともその先の楽しいこと(お城の完成)を想像すると些細なことに思える。

 「行動の結果をイメージする。」と言う具体例として分かりやすい例なので、活用できそう。

先日、ビールを飲んでいたら、飲み終わるか終わらないかのうちに、ウェイトレスがやってきて「おかわりどうですか?」とききます。もう一杯飲むつもりでしたが「飲むのが当たり前」とでもいいたげな口調に腹が立ち「結構です」といってしまいました。
(中略)
言葉は、文字だけとり出せば“提案”です。しかし私には、自分のいうようとする“命令”にきこえました。

P176

 文字だけでは、ウエイトレスの口調や表情、素振りがわからないので、何とも言えませんが。と前置きして。

 おそらくウエイトレスはお店のマニュアルに従っただけだと思います。そして、多くの飲食店で、同様に飲み物が減ってきたら注文を聞いたり(聞きに来たり)します。この行動は「お店の売上のため、少しでも多く飲んでもらう」こともあるでしょうが「わざわざ店員を呼び出して、注文をする手間を省く」と言う顧客サービスでもある。客によっては「聞き来てくれてありがとう。」とすら思うはず。

 この著者が常連さんで、「いつも俺は俺の好きなタイミングで頼んでいるのだから、無粋なことをするなよ。」と言うシチュエーションでなければいいのですが、そうでなければ著者はただの嫌な客(クレーマー)です。まさにSKILL14で提言されている4つのタイプの「コントローラー・タイプ(他人から指示されることをなによりも嫌う)」かと思った。まぁ私もどちらかと言えば、他人から指示されることを極端に嫌うタイプですが。

 話はずれるが、将来的にはワントゥーワンマーケティングが進化して、飲食業も顧客特性も鑑みた接客手法などが編み出されていくのかも知れないと思った。


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