読後感

ときどき 意味もなく ずんずん歩く/宮田珠己

タイトル:ときどき 意味もなくずんずん歩く
初版:2007年12月10日初版/2021年7月25日 19版
発行:幻冬社
著者:宮田珠己[みやたたまき]

 昨年、書店を彷徨いている時に、偶然に目に入って購入した本。その後、資格試験の学習に忙しくてそのまま読めずに積読していた。

 旅のエッセイ集と言っていいのか。半分は、著者の(旅以外の)与太話。
 初版は2007年となっているが、2003年に刊行された「52%調子のいい旅」を改題、加筆・修正したものになる。エッセイ自体は20年ほど前に書かれたもの。

 内容は、コメディ的な面白エッセイである。話の内容も、読んでいるといつの間にか全く違う話になっていることも多々ある。話がずれていっても、修正せずに、本題(元の話)へ戻すこともせず、全く違う話で着地させることも多々。各エッセイを読み進めると、慣れてきて「また、話が大きくずれていっているよ。」なんて、本にツッコミを入れながら読むのも楽しみの一つなのかも知れない。

 タイトルは「ときどき 意味もなく ずんずん歩く」となっていて、最初の方のエッセイはタイトル感のある話だが、途中から「いっつも 意味を求めて 彷徨っている」って言う感じになる。
 もっとも、その彷徨った感が良いのだが。面白おかしく語る文章は、文章でありながら、思わず声を出して笑ってしまう。「クスっ」とはできるものの、文字だけで声を出して笑える文章はすごい。声を出して笑ってしまうのは、私だけでないはずだ。

 

 

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