読後感

猫を処方いたします。/石田 祥

タイトル:猫を処方いたします。
発売日:2023/3/10
出版社: PHP研究所
著者:石田 祥

 まず、本の内容とは関係のない話。
 先日、健康診断があった。健康診断も終わり、昼食を食べ終えて、帰りの電車でも続きを読もうと鞄を確認したら、本著をクリニックのロッカーに忘れてきたことに気がついた。
 すぐに戻ったら、すでにカウンターで預かってくれていたのだが、カウンターにいた若い看護師(女性陣)たちは、忘れていった人間が、よもやこんなおっさんとは想像だにしなかっただろう。

 -閑話休題-

 ジャケ買いならぬ、猫買い。いや、ジャケ買いもあるかもしれない。

 最初は「なんじゃそら?」と言うか「???」な感じになった。特に第1話は、設定とか話しに無理があり過ぎる。ただ、読み進めると本著がフィクションというだけでなく、超ファンタジーであり、短編なんだけれど、それぞれの物語が繋がり、絡み合う。そして徐々に猫を処方する「中京こころのびょういん」の謎が解明されていく。と言う、スタイルの中で、第1話の違和感(*1)よりも、それ以降の物語に引き込まれた。

 最後は気になる終わり方なので、続きがあるかも知れない。想像に任せてこれで完結というのもよい。

(*1)全体的にファンタジーなので、細かい設定とか矛盾はどうでもいいと言える。ただ、やはり第1話だけはちょっと無理があり、キャラが濃すぎて、他の物語に対して浮いている気がした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です