漢方関係

第200条〜第209条

第200条

阳明病,被火,额上微汗出,而小便不利者,必发黄。


阳明病,误用火法治疗,火邪内迫,出现微微汗出,小便不通畅的,一定会出现肌肤发黄。


陽明病で誤って火法を用いて治療すると、火邪が内に迫り、少し汗が出て、小便の出が悪くなり、必ず肌が黄色くなるだろう。



第201条

阳明病,脉浮而紧者,必潮热,发作有时。但浮者,必盗汗出。


阳明病,脉象浮而紧的,主胃燥成实,所以一定会出现潮热定时发作;只见脉浮的,主邪热内盛、实邪未成,所以一定会出现盗汗。


陽明病で、脈が浮で緊なのは、胃が乾いてきている。なので必ず定時に潮熱が出る。;ただ脈が浮なのは主に邪熱が内にあり、実邪にはまだなっていない。なので寝汗が出るだろう。



第202条

阳明病,口燥,但欲漱水,不欲咽者,此必衄。


阳明病,口中干燥,但只想用水漱口,却不想吞咽下去的,这是热在血分的表现,一定会出现衄血。


陽明病で口の中が乾燥しているが、口をすすぎたいと思うだけで、飲みたくない。これは熱の血分の現れで、必ず鼻血が出るだろう。



第203条

阳明病,本自汗出,医更重发汗,病已差,尚微烦不了了者,此必大便硬故也。以亡津液,胃中干燥,故令大便硬。当问其小便日几行,若本小便日三四行,今日再行,故知大便不久出。今为小便数少,以津液当还入胃中,故知不久必大便也。


阳明病,本来就有自汗出,医生又重复发汗,疾病虽然得以解除,但还微感心烦不舒适的,这一定是大便干结坚硬的缘故。
大便之所以干燥,是因为汗出过多,损伤津液,津液亏乏,肠中干燥所致。
此时,应当询问病人一天解几次小便,如果原来为一天三四次,现在只有二次,就可以推知大便不久将要解出。
究其原因,是因小便次数较原来减少,津液应当还于肠中,肠中津液势必增加,硬便得以濡润,则大便一定会很快解出。


陽明病なら本来は汗が自ら出るものだが、医者が誤ってなんども発汗させ、病は治ったにもかかわらず、少しイライラ(心煩)して不快感が残る。これは大便が硬くなって便秘しているためである。
大便が乾燥する理由は、汗が出すぎたために津液を傷つけ、津液不足を起こし、腸内の乾燥を引き起こしたためである。
この時、病人に1日のおしっこの回数を聞かなくてはならない。もし平素に1日に3,4回であるところが、2回であれば、もうすぐ便秘が解消することが推して知れられる。
その原因は、平素に比べて小便の回数が少ないので、津液が腸内に戻ってくる。津液の勢いが増せば、大便も潤い、それによって便秘が解消されるであろう。



第204条

伤寒呕多,虽有阳明证,不可攻之。


伤寒病,呕吐剧烈的,虽然有阳明府实证,也不能用攻下法治疗。


傷寒病で激しく嘔吐する場合は、もし陽明病の証があっても、瀉下法を用いてはならない。



第205条

阳明病,心下硬满者,不可攻之。攻之利遂不止者死,利止者愈。


阳明病,胃脘部痞满硬结的,不能用攻下法治疗。如果误用攻下,就会损伤脾胃而致腹泻。假如腹泻不停的,就有生命危险,假如腹泻停止的,疾病就会痊愈。


陽明病で、胃腸部が痞満して硬く詰まる時は瀉下法で治療してはいけない。もし瀉下させたら、脾胃を傷つけて下痢するだろう。もし下痢が止まらなければ、命に関わる。下痢が止まれば治ってくる。



第206条

阳明病,面合色赤,不可攻之,必发热。色黄者,小便不利也。


阳明病,满面通红的,不能用攻下法治疗。误用攻下就会产生发热、肌肤发黄、小便不通畅的变证。


陽明病で顔が紅潮する場合は、瀉下させてはならない。誤って瀉下させると熱を産生して、黄疸が出て、おしっこの出が悪くなる。



第207条

阳明病,不吐不下,心烦者,可与调胃承气汤。


阳明病,没有使用涌吐或泻下法治疗,外邪内入,化热化燥成实,而见心中烦躁不安的,可用调胃承气汤治疗。


陽明病で、吐瀉法あるいは瀉下法を用いていないのに、外邪が内に入り湿熱の邪を形成して、気持ちの苛立ち(心中煩躁)が現れるのは、調胃承気湯を用いて治療する。



第208条

阳明病,脉迟,虽汗出不恶寒者,其身必重,短气腹满而喘,有潮热者,此外欲解,可攻里也。手足濈然汗出者,此大便已硬也,大承气汤主之;若汗多,微发热恶寒者,外未解也,其热不潮,未可与承气汤;若腹大满不通者,可与小承气汤,微和胃气,勿令至大泄下。大承气汤。


阳明病,脉象迟,汗出而不怕冷,身体沉重,短气,腹部胀满,喘息,如果发潮热的,这是表证将要解除而里实已成,可以攻下里实;如果手足不断汗出的,这是大便已经硬结的标志,用大承气汤主治。
如果汗出较多,轻微发热而怕冷的,这是表证未解,病人不发潮热,不能用承气汤攻下。
如果腹部胀满厉害、大便不通的,可用小承气汤轻微泻下来和畅胃气,不可用峻泻药攻下。


陽明病で脈が遅、汗が出て寒気はなく、体が重く、気落ちし、腹が張り 、喘息して、もし潮熱が出る場合は、すでに裏実になって表証は近く解ける。なので、瀉下法をで裏を攻めてもよい。;もし手足にひっきりなしに汗が出るのであれば、大便がすでに硬結しているしるしであるので、大承気湯を用いて治療する。
もし、汗が比較的多く、軽く発熱して寒気がするのであれば、まだ表証は解けておらず、病人が潮熱しないのであれば、承気湯で瀉下させてはならない。
もし腹部の張りが酷くて便秘するのであれば、小承気湯で少し瀉下させ無理せず胃気を取り戻し、強い瀉下剤を用いてはならない。


※短气(短気)を「気落ちする」と訳したが、傷寒論解説(金子幸夫著)および入門傷寒論(森由雄著)では「息切れする」と訳されている。



第209条

阳明病,潮热,大便微硬者,可与大承气汤,不硬者不可与之。若不大便六七日,恐有燥屎,欲知之法,少与小承气汤,汤入腹中,转失气[注]者,此有燥屎也,乃可攻之。若不转失气者,此但初头硬,后必溏,不可攻之,攻之必胀满不能食也。欲饮水者,与水则哕。其后发热者,必大便复硬而少也,以小承气汤和之。不转失气者,慎不可攻也。小承气汤。


阳明病,发潮热,大便微有硬结的,为燥屎内阻、里实已成,可以用大承气汤攻下里实;如果大便不硬结的,是内无燥屎,不能用大承气汤。
如果六七天不解大便,恐有燥屎内阻,预测的方法,可给予少量小承气汤。服药后如果屎气转动而放屁的,这是有燥屎的症象,才能够攻下;如果服药后不放屁的,则是大便初出硬结、后部稀溏,不能攻下,如果攻下就会形成腹部胀满,不能进食,甚至饮水就呃逆的变证。
假如攻下后又出现发热的,这一定是燥屎复结,大便再次变硬而量较少,此时,应当用小承气汤和畅胃气而攻下。
总而言之,如果服小承气汤不转屎气的,千万不能攻下。


陽明病で、決まった時間に熱が出て(潮熱)、便が少し硬くなるのは、燥屎がふさがって、すでに裏実になっている。大承気湯を用いて裏実を攻めてもよい。;もし大便がまだ硬くなっていないのなら燥屎は無く、大承気湯を与えてはならない。
もし、便秘が6,7日続く様なら、燥屎が塞がっている可能性がある。これを予測するには少量の小承気湯を与えてみる。服用後、便意を催したりおならが出れば、燥屎があるので瀉下させても良い。;服用後、おならが出ないのは、最初の方は便が硬いが、その後はドロドロ便であるので、瀉下させてはならない。もし瀉下させると腹が張り、食べられなくなり、飲食するとしゃっくりが出るようになる。
もし瀉下後に再び発熱するようであれば、便が再び硬くなって量も減るり、また燥屎する。その時は、小承気湯で胃気を整えつつ瀉下させるべきである。
ようするに、もし小承気湯で便意がでないのであれば、決して瀉下させてはならない。

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