読後感

最高の任務/乗代雄介

タイトル:最高の任務
初版:2022年12月15日(2020年1月刊行)
発行:株式会社講談社
著者:乗代雄介[のりしろ ゆうすけ]

 本の表題の「最高の任務」と「生き方の問題」が収録されている。

 最高の任務は日記形式、生き方の問題は手紙形式でそれぞれ物語が進んでいく。ただ、物語と言って良いのか?という感はある。定義は人によって違う部分もあろうかと思う。両作品ともに、人様の(日常な感じもするし非日常な感じもする)日記あるいは手紙を盗み見ている様な感の作品。そういえば、以前に読んだ旅する練習もロード・ノベルで日記みたいな感じだったな。最後に最後に、(悪い意味ではなく)え?そのオチなの?ってなった記憶がある。

 作品としては、高尚に描写を楽しむものなのかも知れない。私の様な教養の足りない、娯楽的なものを期待していた人間には少し難しすぎた(笑)。

 植物の名称として「ハルジョオン」と言う表記が何度かでてきた。
 めちゃくちゃ似た植物に「姫女苑(ヒメジョオン)」と「春紫苑(ハルジオン)」がある。春紫苑は春に咲く紫苑と言うことから牧野富太郎先生が命名。なので、この二つの呼び方が一般的。時折、混同されている場合がある。。
 ただ、姫女苑(ヒメジョオン)に対比して春女苑(ハルジョオン)と呼ばれる場合もあるし、さだまさしの楽曲の題名にも春女苑がある。そもそもで言うと、同じ植物でも名称はたくさんあるからどれが正解ってことはないので作品中も春紫苑のことだとは思う。けれど、気になったので記載してみた。

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